我情我欲から、和賀心へ
2025-08-06UP!
私たちの心は、目に見える世界だけで動いているわけではありません。
「どうしても怒りが止まらない」「誰かを助けたいのに、自分のことで精一杯」。
そんな葛藤は、心の“軸”が乱れているサインかもしれません。
金光教では、神様とつながる“縦の軸(虚意識)”と、
人間としての思いや欲が働く“横の軸(実意識)”を意識することで、
自分の心の状態を見つめ直し、助かりの方向へと舵を切ることができると教えられています。

我情我欲から始まる、難儀のサイクル
怒り・恨み・執着――。
これらは「我情我欲」という、横軸に偏った心のエネルギーです。
この状態では、自分の心に閉じこもり、ますます孤立や不安を深めてしまいます。
神様とつながる「虚意識」というもうひとつの軸
金光教では、天地の神様の教え=「虚意識」は、
私たちの心の中に縦の軸として働いていると説きます。
「目に見えないけれど、確かにある」
その神のはたらきを、祈りや感謝の心を通して受け取るとき、
心は横軸だけではなく、深い次元へと開かれていきます。
和賀心 ― 人を助けたいという心
「利他の心」「和賀心」は、
自分だけでなく、他人の苦しみや喜びにも心を寄せる、プラスの実意識です。
神様とつながった心(α)と、他者を想う心(β)が重なり合うとき、
そこには「おかげ」が生まれます。
この図は、それを複素数(α+β)という形で視覚化したものです。
苦しみを、縦軸へ転じていく
「辛い、悲しい、憎い」といった感情も、
そのまま押さえつけるのではなく、神様に預けることができます。
祈りの中で、苦しみは“気づき”となり、やがて「感謝」や「行動」へと変わっていきます。
それが「難儀もまた、助かりの入口」という金光教の智慧です。
心の軸を変えるだけで、世界の見え方が変わる。
神様とつながるということは、
目に見えない支えを、心に通わせることなのです。